ホーム > 事例検討会のご紹介
はじめまして。研修部会です。
桑友では、「採用時の導入研修」、「全体研修(虐待防止・接遇等)」、「基礎研修(障害特性等)」、「事例検討会」など、各種の研修に取り組んでいます。今回はこのうち、「事例検討会」についてご紹介したいと思います。
この事例検討会は、日々の支援の質的向上や、アセスメント力を高めることなどを目的として、2年前から継続的に行っています。
すすめ方のお手本は「野中式事例検討会」。
参加者からの質問をもとに、事例の全体像(生活歴、家族関係、ストレングスや課題、ニーズなど)をホワイトボードにまとめていきます。
「見立て(アセスメント)」をしっかりと行ったうえで、具体的な「手立て(支援のアイデア)」を考える… という流れです。
↑ 事例提供者、司会者、板書担当者の緊張した面持ち…
参加者はみなそれぞれ、緊張感をもって臨みます。
■ 事例を提供する若手職員は…
資料を見返したり、新たに面談したりしながら、しっかりと事前準備をして臨みます。このこと自体が、対象者について深く考える貴重な機会となります。当日は、さまざまな質問に受け答えすることで、不足している情報や新たな視点に気づくことができ、具体的なアイデアが得られ、今後の支援に活かすことができます。
■ 司会と板書をする中堅職員は…
こちらも、事例の全体像を把握したうえで、議論のポイントや一定の“落としどころ”を掴んでおくなど、しっかりと事前準備をして臨みます。当日は、タイムキープしつつ状況をみながら進行し、必要に応じて議論を整理したり、焦点化したり、場を和ませたりと… 臨機応変なファシリテーションが求められます。
■ 一人ひとりの参加者も…
“必ず1つは質問する”など、積極的な参加が求められます。自分で知恵をしぼって考えること、他者の質問や意見をしっかりときくことによって、広い視点で全体像をみる力、課題点だけでなくストレングスをみる力、本質を探る力など、支援者として必要なさまざまな力を養うことができます。
↑ みんなで支援のアイデアを考えるグループワーク
この日の事例提供者の感想としては…
「今までの取り組みについて、“これでよかったんだ”と確認することができて励みになった」
「“具体的に取り入れてみよう”という支援のアイデアが得られてよかった」などがありました。
また、参加者の感想としては…
「事例提供者が日々一生懸命関わっていることが伝わってきた」
「自分では思いもしなかった視点の質問があがって参考になった」
「生活歴をしっかりとみていくことの大切さを改めて感じた」などがありました。
事前準備や当日の緊張感など、職員にとっては大変な面もありますが… 支援の力量を高める大切な機会だと考えています。
笑いもあり、和やかでサポーティブな場であるよう、“参加しやすい雰囲気づくり”を心がけつつ… 継続してやっていきたいと思います。